競技用車いすのご相談も承っています
当社は日常生活用の車いすの製作・調整を主な業務としていますが、あわせて競技用車いすもお取り扱いしています。バスケットボール用のほか、テニス用、レーサー(陸上競技用)、フェンシング用など、競技ごとに設計の異なる車いすについて、ご相談・お取り寄せ・納品・その後の調整に対応しています。
今回は「納品」からのお手伝い
今回お届けしたのは、日進医療器の車いすバスケットボール用モデル NACTUS NCT-BT。採寸と仕様決めは当社の担当ではなく、すでに仕様の固まったお車をお預かりする形でのご依頼でした。そのため当社では、納品前の各部点検、車輪・キャスター・バンパーの取り付け状態の確認、お渡し時の増し締めと動作確認を担当しています。
競技用車いすは、選手ご本人の身体の状況とプレースタイルによって、同じ機種でも設定がまったく変わります。他所で採寸された一台であっても、「どういう意図でこの高さなのか」を伺いながらお渡しすることを大切にしています。
ガードとしての、こだわりの設定
お話を伺うと、設定の一つひとつに明確な理由がありました。
まず 座面の高さ。ボールを持ったままでも、腕でタイヤを押さえてブレーキがかけられる高さに合わせてあります。ガードはボールを持って前を向く時間が長いポジションです。「止まる」動作のたびにボールを手放していては、プレーが切れてしまう。その一瞬を消すための高さでした。
次に 膝の角度とステップの高さ。ドリブルやシュートの瞬間に、脚と体幹で踏ん張りが利くように設定されています。上半身だけで打つのではなく、下側から支えて力を伝えるための設定です。
前方にはバンパーバーとキャスター2輪、後方には転倒防止キャスターが付き、車輪には強いキャンバー角。接触と急な方向転換が前提の競技用らしい構成です。
お渡しのとき
コートでお渡しし、実際に漕いでいただきました。第一声は「めちゃくちゃ軽く漕げる!」。
採寸から関わった一台ではありませんが、意図どおりに仕上がった車いすが、ご本人の手に渡って動き出す瞬間に立ち会えたのは、当社にとってもありがたい時間でした。